PHPは動的型付け言語であり、変数の型はその変数が保持する値によって決まります。PHPがサポートする主なデータ型には、4種類のスカラー型(論理値、整数、浮動小数点数、文字列)、配列、オブジェクト、NULLがあります。この記事では、4種類のスカラー型に焦点を当て、それぞれの特徴と使い方について解説します。
1. PHPの4種類のスカラー型とは
スカラー型とは、単一の値を表す型のことです。PHPにおける4種類のスカラー型は以下の通りです。
- 論理値 (boolean)
- 整数 (integer)
- 浮動小数点数 (float, double)
- 文字列 (string)
2. 論理値 (boolean)
論理値は、真 (true) または偽 (false) のいずれかの値を持ちます。制御構造(if文やwhile文など)の条件テストによく使用されます。
<?php
$isPublished = true;
if ($isPublished) {
echo "記事が公開されています。";
} else {
echo "記事はまだ公開されていません。";
}
?>
3. 整数 (integer)
整数は、小数部を持たない数値です。10進数、16進数、8進数、2進数で整数を表すことができます。計算やカウンタの制御などに使用されます。
<?php
$itemsCount = 10;
$price = 1500;
$totalPrice = $itemsCount * $price;
echo "合計金額は {$totalPrice} 円です。";
?>
4. 浮動小数点数 (float, double)
浮動小数点数は、小数点を含む数値です。より大きな数値範囲や、より正確な数値計算を必要とする場合に使用されます。
<?php
$weight = 65.5; // kg
$height = 1.75; // m
$bmi = $weight / ($height * $height);
echo "BMIは {$bmi} です。";
?>
5. 文字列 (string)
文字列は、文字の連続です。ダブルクオート (“”) またはシングルクオート (”) で囲みます。ダブルクオート内では変数の展開が行われますが、シングルクオート内では行われません。
<?php
$name = '山田太郎';
$greeting = "こんにちは、{$name}さん!";
echo $greeting;
?>
6. まとめ
PHPの変数には、使用するコンテキストに応じて様々な型があります。適切な型を使用することで、プログラムの意図を明確にし、エラーを防ぎ、メンテナンスが容易なコードを書くことができます。この記事で紹介した基本的な型の理解と使い方をマスターすることで、PHPプログラミングの基礎をしっかりと固めることができるでしょう。